ガストン

ガストンの失敗例で教えます、正しい女性の落とし方

気付けば今年もクリスマスです。今年のクリスマスは、新型コロナウイルスの影響で、過ごし方に変化が現れていることでしょう。

それでもやはり、『クリスマスは恋人と過ごすもの』というイメージは強いです。

今年のクリスマスには間に合わなかったとしても、来年こそ恋人を作りたいあなたに、今回は成功例ではなく失敗例をこの方の例で取り上げたいと思います。

出典:https://www.tokyodisneyresort.jp/

映画『美女と野獣』に出てくるヴィラン、ガストンです。

わたしはこのブログの初めてのエントリーでもガストンを取り上げています、どんだけガストンが好きなんでしょうか。

ご存知のように、彼は主人公ベルを口説き落とすことに失敗しています。なぜ失敗したのか、なぜガストンは選ばれなかったのか、心理学的に解説していきます。

ガストンに学ぶ、こんな男は選ばれない!

相手の趣味を否定する

ガストンが思いを寄せる女性、ベルは、読書好きです。本の中の世界に空想を膨らませ、夢を描く女性です。ゆえに周囲から変わり者だと思われてしまっています。

美女と野獣の舞台の時代は18世紀中頃のフランス。女性が知性を身に付ける必要がないと思われていた時代だったんですね。エマ・ワトソン主演の実写版『美女と野獣』でも、発明家の顔を持ち知性のあるベルに良い顔をする人はいません。

そしてガストンも、『本なんか読んで何が面白いんだ?』と、ベルが読んでいた本を奪い取り、水溜りに投げ捨てます(おい、それ借りた本…!)

ガストンは自分の価値観を押しつけ、ベルの好きなものを否定しています。当然ながら、ベルの中に強い抵抗心が生まれたはずです。

人間関係を築くのに必要なのは、相手をそのまま受け入れること。

自分とは違う趣味を持っていても、それが意中の人ならなおさら、それをそのまま理解して受け入れてあげなければ、好かれることはありえません。

さて一方、ベルを射とめた野獣はというと、ベルに図書館まるごとプレゼントしてます。ベルの趣味全肯定。さらに一緒に読書も楽しんでいます。

相手の趣味に興味を持ち、更に一緒に楽しめると関係は一気に近付きます。

相手のテリトリーに土足で上がり込む

映画の序盤、早まったガストンがベルの家にプロポーズをしに行くシーンがあります。どう考えても早まってると思うのですが、時代なのでしょうか、誰も彼を止めません。

ベルの家に行ったガストンはドアが開くなり文字通り土足で家に上がり込み、嫌がるベルの態度に気付かず自分の意思を押し通そうとします。最低オブ最低。現代だったら普通に通報です。

ガストンのように、意中の女性の家に勝手に上がり込んでいく男性はあまりいないとは思いますが、これは心のテリトリーでも同じことが言えます。

まだ自分の中に入ってきて欲しくない段階なのに馴れ馴れしく来られてしまうと、女性は自分の身を守るために警戒します。

自分が相手にとってどこまで許可されているのか、相手の女性の様子を客観視して、よく考えて距離を詰めないと、一気に警戒モードに入られてしまう可能性があります。

野獣とベルのように、ちょっとずつちょっとずつ、お互い歩み寄るのがベストです。

相手の話を聞かない

これはもう恋愛に限らずですが、相手の話を聞かず自分の話ばかりする人は嫌われます。

「朝の風景」の歌のシーンでも、プロポーズをしに来たシーンでも、ガストンはベルの話をほとんど聞いていません。自分と会話してる状態。こんな一方通行なコミュニケーションでは、この人と一緒にいたいと思ってもらえる訳がありません。

ガストンを見て、いや自分はこんなじゃないし、と思われましたか? 本当にそうでしょうか、人間、気付くと自分のことばかり話したくなってしまうものなんですよ。

認めてもらいたい、すごいって思ってもらいたい、受け入れてもらいたい、相手が好きな人なら尚のこと、その気持ちは強くなります。

でも、相手は自分に興味を持っていないかも知れないことを忘れちゃいけません。

興味ない相手から、認めてくれ!すごいって言ってくれ!受け入れてくれ!とアピールされても、困るだけです。ベルのガストンに対するリアクションを見れば明白です。

意中の相手に興味を持ってもらいたかったら、自分が先に興味を持ち相手の話を引き出し、聞いてあげることです。野獣とベルが、一緒に食事をとったり散歩をしながら、お互いの話をしていたように。

ライバルを抹消しようとする

ガストンは、ベルの気持ちが野獣に向いていることを知り、文字通り野獣を抹消しようとしました。恐ろしい男です。

野獣のお城に奇襲にかかり、野獣を殺そうとします。

野獣がいなくなったからといって、自分が選ばれるということではないのが分かっていないのです。

冷静に考えたら、自分の好きな人を殺した相手を選ぶことなどありえないのに。ガストンも我を失っていたのでしょう。

とはいえ、この奇襲のシーンで、野獣はガストンのことを一切相手にしていないんですよね。

大切なのはベルであって、ライバル(そもそもライバルとも思ってなさそうだけど)のことは関係ないんです。野獣が唯一ガストンに意識を向けたのは、ガストンの『ベルは俺のものだ!』のセリフに対してだけ。

つまり、恋愛で大事なのは相手と自分です。ライバルは厄介な存在かも知れませんが、ライバルを悪く言ったりガストンのように手を出そうとしたら、自分が醜くなってしまいます。そんな姿を意中の人に見せられますか?

ライバルはライバル、自分は自分として振る舞うべきです。決して、ガストンのように勝手な逆恨みをしないように。

まとめ

いかがでしたか?

ガストンは女性からすると、ロックオンされたら本当に迷惑なタイプです。ベル大変だったね…。

すんごい嫌なやつなのに、どこか憎めなくて愛されてるキャラクターを作り出したディズニーはすごいなと思います。

でもこれはアニメーションだから、現実で女性に拒絶されたら『どこか憎めない』はありえませんからね、ぜひガストンを教訓にしていただきたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました!

悪役なのに人気者!『美女と野獣』のガストンが愛される理由とは?

2020年9月28日、東京ディズニーランドに新ファンタジーランドがオープンしました。テーマは美女と野獣ですね。

野獣のお城が映画そのもののように再現され、ベルが住んでいた街並みも映画のとおり。

まるで自分達が美女と野獣の映画に入り込んだかのような作りで、ネット上でも各メディアでも大きく取り上げられていました。

新エリアでも主張してくる悪役、ガストン

さて、私が美女と野獣の作品において注目したいのは、なんといってもガストンの存在です。

ディズニーには魅力的なヴィランがたくさん登場しますが、彼もその魅力ある悪役のひとりでしょう。

新エリアの詳細が発表された際、Twitterのトレンドは彼の名前で賑わいました。

ガストンのレストランが! ガストンの噴水が! ガストンのグッズが!

その人気たるやもはや主人公のベルをも凌ぐほどではないかと思えるほど。言い過ぎか。

そして、このガストン人気は現実世界の私達だけでなく、劇中でも同様です。

映画の冒頭、ベルや町民達が歌う『朝の風景』のシーン。

ベルに執拗に迫るガストンの姿はとても『いい奴』と思えるものではありません。

後のシーンで、ベルの家に土足で上がり込み横暴な態度を取る様は、紳士らしさのかけらもない最低なふるまいだと言えます。

そんなガストンですが、なぜか町民からは絶大な支持を得ているんです。

本記事は、劇中でのガストンの支持率の高さについて、私の解釈で解説していきたいと思います。

本記事の内容

①そもそもガストンってなんで町民から嫌われてないの?

②映画から読み取れるガストンの功績

③ガストンのように支持されるには?

周囲に愛されるガストン

まずは、作品内でのガストンの愛されっぷりを見ていきましょう。

冒頭、『朝の風景』の歌のシーンでは、割とないがしろにされています。

朝は町民たちも忙しいからでしょうか。

ガストン人気が如実に現われるのが、酒場のシーンです。

ベルにフラれてハートブレイクなガストンを子分のル・フウが励ましつつ、最終的に酒場の仲間達がガストンを崇拝していくような流れになっています。

いや、どう考えてもガストンが悪かったんじゃない? と視聴者の私達は引いてしまうところではありますが、ガストンと町民達はガストン万歳状態です。

さらに終盤、ベルが野獣の城から戻ってきたシーン。

魔法の鏡で野獣の姿を見せたベルに嫉妬したガストンは『野獣は村を襲いに来る! 子供達をさらいに来る!』と完全に根も葉もないでっち上げを演説しだします。

そのあまりに突然すぎる情報に恐れおののいた町民達は、あっさりとガストンの言葉を受け入れ、ガストンと共に野獣の城に乗り込みに行きます。

町民簡単すぎる…!

野獣の恐ろしさにパニックになっていたのかも知れませんが、このガストンの先導力、すごくないですか?

そこで私は考えました、こうなるにはきっと何か理由があると。

映画以前にガストンは町のためにかしている

ここからは私の完全な憶測です。

恐らく、彼は『美女と野獣』の作品の時間軸以前に、町のために大きな良い行動を成し遂げたのだと思います。

例えば、町を襲った熊や鹿などを撃ち殺してみんなを守ったとか、その筋肉を活かして災害から町を救ったとか。

酒場にガストンが捕らえた動物の角や毛皮がたくさん飾ってありますし、ガストンの肖像画まであります。

あの酒場は完全にガストンを讃える場です。

彼は町のヒーローなのです。

人間は、他人に対して『あの人はこういう人だ』と自分が一度受けたイメージを貫こうとする習性があります。

上記のような大きな功績を残してきたであろうガストンをヒーローだと思っている町民達は、『ガストンがヒーローである』という先入観を無意識下で貫こうとしているのだと思います。

すると、ベルやモーリスに対する酷い態度も『でも彼はヒーローだから』と正しい判断ができなくなってしまうのです。

そして、社会的証明の効果も現れていると思います。

社会的証明とは、大多数の他人が行っていることを正しいと思い込んでしまう心理現象です。

みんながガストンを讃えるから、それが正しいのであろうと判断されてしまっているのでしょう。

これはベルやモーリスに対しても同じですね、みんなが変わり者と言ってふたりを除け者にするから自分もそうする。

さて、ここまででいかにガストンが町民達の心を掌握してきたかが読み取れました。

さらに、私はガストンの外見も関わっていると推測します。

ガストンは背が高く体格が良いですよね。

人間は身長の高い人、体格がいい人に権威を感じます。

最近の研究で、堂々とした男性が赤い服を着ると魅力が上がるというものがありましたが、ガストンはまさに堂々たる態度で赤を着こなしています。

そこに重みのあるブーツと猟銃を備え、ビジュアルのプロデュース力も完璧です。

そしてダメ押し、ル・フウの存在です。

いつもル・フウという子分を連れ歩いていることで、『ガストンは格上なんだ』というイメージを周囲に持たせることに成功しています。

このような点から、ガストンは町民達の心を掴み、先導する存在になっていったのではないでしょうか。

しかし残念なことが。

人間は組織で上り詰めてしまうと共感力を失っていってしまいます。

他人の心が読めなくなってしまうのです。

その結果が、映画をご覧になった皆さんならご存知の、あの結末です。

ガストンのよう周りから支持されるには?

ガストンは我欲が強すぎてしまったために、悪役たる行動をとって不幸な結末になってしまいましたが、彼から学べることはたくさんあります。

まず第一印象を大切にすること

周囲に良い印象を与えることに成功すれば、周りが勝手にそのイメージを守ってくれます。

そして自分の味方になってくれる理解者を作ること。

職場でもプライベートでも、『美女と野獣』の酒場のシーンのように、みんなの前で自分の良いところを伝えてくれるような理解者や友人がいると、自分の評価を高めてくれるだけでなく、その人が自分に自信をもたらしてくれます。

闇堕ちしてはいけませんが、彼のカリスマ性を参考にすれば、あなたもガストンのような人気者になれる日が来るかも知れません!

最後までお読みいただきありがとうございました!