今回は、ディズニーとは関係ない話を書こうと思います。たまにはこういうのも。
さて、いわゆるコロナ禍が始まってかれこれ一年程が経とうとしています。
経済的な理由や日常生活の変化など、世界中が疲弊していると思われます。
わたし自身、このコロナ禍において最も疲れを感じるのは『マスク』です。
マスクを着用することそのものではなく、『マスクをすることでのコミュニケーションの難解さ』に非常に疲れを感じています。
マスクをしてたって言葉を交わしていることに変わりはありません。でも同じようにコミュニケーションの取りづらさを感じている人は多いと思います。
それはなぜでしょうか?
目次
マスクによる情報の遮断
人間は、他人とコミュニケーションを取るとき、相手からとてもたくさんの情報を得ようとします。
ただ言葉を耳から入れて相手の話を聞いているわけではないんです。
身振り手振り、声のトーン、眼の動き、顔の筋肉の動き、瞬きの量、身体の向き、などなど。
無意識下でそれらの情報を取り込み、相手に共感したり、相手がどれくらい自分に興味があるのかはかったりしているのです。
その中でも、顔の表情というのはとても重要です。
人間は、自分の顔の筋肉の使い方で、自分の感情を脳が感じ取ります。
どういうことかというと、自分が口角が上がって笑った表情をしていると脳は『楽しいんだな』と認識して楽しい感情になり、眉間にしわを寄せていると『つらいんだな』と認識しつらく苦しい感情を持つようになります。
よく言われる、『楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいんだ』説はあながち間違っていなかったということです。
感情が先が筋肉の動きが先かは、研究者によっても諸説ありますが、ここでとても面白い話があります。
人は脳レベルで共感する
あなたが一対一で会話をしているとします。
相手が、足の小指をぶつけて痛かったんだよね、という話を痛そうな顔をして話しています。
聞いているあなたも思わず痛そうな表情になりますよね。
これ、実は脳レベルで相手の話を共感しようとしているんです。
話し手は、痛かったエピソードをまず思い出し、脳が顔の筋肉に痛かった表情を指示します。
聞き手はその表情を見て同じように痛そうな表情をします。
そしてその筋肉の動きを察知し、聞き手の脳は痛かった感情を理解しようとします。
つまり、聞き手の脳は話し手の脳と同じような状態になろうとし、相手の話に共感しようとしているのです。
マスクでのコミュニケーションがよりつらいタイプは…
ところが、コロナ禍において、マスクで話をすることが当たり前の世の中になりました。
恐らく、マスクで表情が読めなくて話しづらいと感じている人はたくさんいると思います。
でもこれ、単に表情が見えないから話しづらいというだけではないんです。
前述のように、これまでできていた脳レベルでの共感ができなくなってしまい、聞き手も話し手も満足のいくコミュニケーションが取りづらくなっているのだと思われます。
身振り手振りや声のトーンでも伝えきれない、脳をもって共感する、という大きな要素がマスクによって阻害されてしまっているのです。
さらに、いま話題の『繊細さん』、つまりHSPの人にとって、コロナ禍のマスク生活は地獄でしかないでしょう。
鋭い五感を持ってコミュニケーションを取ることを得意としてきたHSPの人にとって、マスクで遮断された対話は欲しい情報が得られず苦戦していることと思います。
わたし自身HSPですが、これまで相手の表情から得られていた細かな情報が見えないコミュニケーションは、思った以上に疲弊しています。
反対に、コロナ禍でマスクをしていてもコミュニケーションにおいて別に以前と変わらず何とも思っていないような人は、元々相手のことをよく見ておらず、共感力も低い人なのかも知れません。
それが悪いということではありませんが、自分の共感力を自覚できる良いタイミングなのかも知れません。
まとめ
新型コロナウィルスよる新しい生活様式は、いつまで続くのか分かりません。
先日、子供の自殺率が上がってしまったというニュースもありました。
何事もそうだと思うのですが、自分が今『つらい』のだと認識することはとても重要です。
適切に休みを取ったり、苦手とする対象とは離れたり、自分の身を守る行動を積極的に取ってくださいね。
つらさや疲れは、重要なSOSです。
自分に対しても、周りの大事な人に対しても、ちゃんと気付いて労わっていきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。